- 2020-04-11
- 2020-04-11
花盛りの風牌に(後編)
こういう時の、僕の予感は大抵当たる。 「メメくんって、いつもここで寝泊まりしてるの?」 僕の腕に、頭を乗せたまま博子が言った。 「まぁな。ここで寝て、起きれば誰かしら麻雀の相手がいる。楽なもんだ」「ほっといても、マーくんみたいな相手が来るから?」「分かってんなら、言っとけよ高橋に。おれ相手に、小狡く稼ごうなんて10年早いってよ」「さっきの半荘、私、通してないよ」「嘘つけ。別にそんなことくらいで、ガ […]
こういう時の、僕の予感は大抵当たる。 「メメくんって、いつもここで寝泊まりしてるの?」 僕の腕に、頭を乗せたまま博子が言った。 「まぁな。ここで寝て、起きれば誰かしら麻雀の相手がいる。楽なもんだ」「ほっといても、マーくんみたいな相手が来るから?」「分かってんなら、言っとけよ高橋に。おれ相手に、小狡く稼ごうなんて10年早いってよ」「さっきの半荘、私、通してないよ」「嘘つけ。別にそんなことくらいで、ガ […]